三人で並んで食事するの久しぶりだね 2016/07/25 20:46 Share on Facebook Copy URL 檢舉 三人で並んで食事するの久しぶりだね強かった父の背中は何時しか小さくなった。真っ白だった母の手は何時しか小さくなった。『ごめんね。心配ばかりかけて。』やっと言えた。「久しぶりに笑うとこ見た。笑顔を見るのいつ以来かな。」僕は笑った覚えはない。母は泣き笑い、父の視線は宙をさ迷っていた。「何時でも帰っておいで。お父さんな。息子のお前が生まれた日を最近思い出すんだ。あの時は嬉しくて、嬉しくてさ。そのお前がもうすぐ30かって思うと不思議な気持ちだよ。」母のカレーは相変わらず野菜てんこ盛りで甘すぎる。僕は祖母の仏壇に言った。『ただいま。婆ちゃん。ただいま。さくら。』